使途編3章 駆ける黒鉄
=全体MAP・オープニング=
ラニア王国
ヴィルサイティス大陸の北方に存在する賢竜と呼ばれた神話の英雄ラニアを祖としている。
近年のラニア王国は災難によく見舞われた。
900年のラニアの大冬と呼ばれる大災害に始まり905年のラニア王フォルテュナの死、そして907年のベルターナによる占領。
ベルターナのシルファ前皇帝が倒され、マクダレーナがこの大陸を去っても、ラニアに刻まれた傷跡は未だ癒えずにいた。
戦争の終結とともにフォルテュナ王に仕えた大臣カーティスが新たな王となり、ようやく復興の道を辿ろうとしていた。
大陸歴910年
ラニアに蠢く暗雲は未だ晴れず。
そんな中かつての戦争で活躍した者達が中心となって、国家の承認を得て、ギルドに所属するラニアの復興の道しるべとなる集団を結成した。その名を、エクウェスという。
■オープニング1
ラニア王都・エクウェスの拠点
フェードル「と、私たちの事情は分かってもらえただろうか?」
シャルティエル「……」
レア「ふーん。その割にラニア人じゃない感じの人もちらほらいるみたいだけど?」
ムサシ「俺ですか?ここにいるのはオーキスの兄貴のコネですよ」
レア「オーキス?聞いたような、聞いてないような…」
フェードル「戦友だ。ベルターナの人間だが今は仲間と共に各地を転々としていたらしい」
ムサシ「兄貴が誘いを受けて俺たちオーキス団一同、エクウェスに協力を約束したって訳です。結構割が良いんですよこの仕事」
レア「ふーん」
ディルカ、シェリカを連れて現れる。
ディルカ「待たせてすまない」
シェリカ「……」
フェードル「ディルカ」
ディルカ「ああ」
シャルティエル「で?」
レア「…こっちの事情はまあ、一通り話したと思うけど……」
ディルカ「ああ。……レア、そしてシャルティエル。君たちをエクウェスで保護したい」
レア「保護?」
シャルティエル「……」
ディルカ「そうだ。マクダレーナ教団は…」
シャルティエル「狙われてたのはレアだ。俺には関係ない」
ディルカ「なっ!?」
レア「酷くない?」
椅子から立ち上がるシャルティエル。
フェードル「悪い話ではないと思うが?」
シャルティエル「他人の力は必要ない。俺は一人で十分だ」
シャルティエル、退場。マップから画面外へ。
ディルカ「……おい!待て!」
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ディルカ「ああ、クソ。こういうのやっぱり慣れねえな。向いてねえって思い知らされる。エナシュさんみたいにはいかないもんだ」
フェードル「そう落ち込むな。エクウェスを…ラニアの英雄たちを纏められるのはお前しかいない。私やアレックスでは加減を間違えるのが関の山だろう」
ディルカ「まあ、あんたらは常人がついていくには…。やるしかないさ、このラニアの為に」
・
・
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シャルティエル「……」
一人たたずむシャルティエル。
レア「どーしたの、シャル。そんな妙な顔して」
前を向くとレアがいる。
シャルティエル「な…っ!?」
レア「この薄情者。置いてくとかないわー」
シャルティエル「……関係ない」
ムサシ「俺もいるすよ。いいものも持ってきたんで見ておいてください」
■拠点会話
◆教団について
レア「ねえ、マクダレーナ教団について教えてくれない?」
ディルカ「ん?ああ、襲ってくる相手の事ぐらい知りたいか…そうだな、正式名称はアネラダガムといい、マクダレーナを神のように…」
レア「基本的な教義とか、表向きの活動目的は知ってるから。マクダレーナが神だとか、理想郷への道しるべだとか、そんな感じ」
ディルカ「……何を話したものか、
構成する者たちはかつてマクダレーナに仕えた者や、行き場のないハグレ者が主をしめている……そして、アポストル」
レア「――アポストル?」
シェリカ「アポストルというのはマクダレーナが魔力の物質化させた人形よ。基本的には手足となる人形にすぎないけれど、上位の存在であれば意志さえ持っていた。けれど、人形は人形、主人の手足でしかない。いくら上位のアポストルであろうとでも命令する者を失ってしまえば行動を停止するはずなのよ。これはいったいどういう事なあのか、興味が尽きないわ。
そもそもアポストルは0から作られた物と、人間を基盤に作られたものがあって…」
ディルカ「シェリカ。とりあえずその辺で。とにかく教団を作ったのは奴ら、アポストルだ。それは調べがついている。奴らの具体的な目的は分からず、今のところは穏健だがそれがかえって不気味でもある」
レア「――…どうして」
ディルカ「ん?」
レア「もう、創ってくれた人はいないんでしょ?それなのに……」
ディルカ「…」
レア「なんだか、悲しいね」
ディルカ「どんな理由があろうが、誰だろうが、もうこれ以上、ラニアで好き勝手させる訳にはいかねえんだよ」
◆フローレとメルツェル
エクウェス・アジト前。
???「…」
???(男)「どうした?お嬢さん。浮かない顔をして」
???(少女)「あたしはラニアの兵士です。いささか失礼では?」
???(男)「そうかい。俺はエクウェスのメルツェル………どうした?エクウェスは嫌いか?」
???(少女)「いくら英雄と呼ばれようとも、王の権威を汚すような組織を好きになれるとでも?」
メルツェル「それは極論だ。が、事実でもある。ラニアの大冬で何があったか、知らねえわけじゃねえだろ?」
???(少女)「…………それは、どういう」
メルツェル「傭兵が信頼を得て、王の信頼が揺らぐ……」
???(少女)「今と同じだと?」
メルツェル「ああ。マクダレーナはもういないが、いくらでも付け込む奴はいるんじゃねーか?……それは、俺たちの望むところじゃねーんだよ」
???(少女)「……何が言いたいの?」
メルツェル「そうだな…今度こそ、ラニアを平和にする。そんな話があったら乗るか?」
■拠点買い物
鉄武器
手斧
手槍
傷薬
■オープニング2(拠点を抜けて)
ギルドのおやじ「いらっしゃい。…あん?エクウェスのムサシか。珍しいな」
ムサシ「実はすね、少しばかりエクウェスの方からお願いのようものがあって…これ、エクウェスからの紹介状っす」
ギルドのおやじ「この書状は……なるほど、そこの二人に仕事を斡旋するように、か。……まあ、構わん。そちらが寄こした人材ならば問題はないだろう……。登録を受け付けよう。しかし、そっちの女は…どこかで見たような」
レア「?」
ムサシ「き、気のせいじゃないっすか?」
レア「……またかー」
シャルティエル「……」
ギルドのおやじ「はっはは。まあ、そうだろう。職業柄客の顔は覚える方だからな。
レアとシャルティエルだな。…タイミングの悪い時に来たな…すまないが、せっかく来てもらって悪いが今はお前達に回せる仕事がない」
シャルティエル「……どういうことだ?」
ギルドのおやじ「大規模な物は進行中か、今は募集していない。…少人数向けに来ている依頼はあるが、いきなり来たばかりの奴に任せる訳にはかないものしかなくてな。草むしりはあるが」
シャルティエル「…草むしり、か……背には腹は代えられないか」
レア「ふふ…それも面白いかも」
ムサシ「ま、そんなもんっすよ。ちょっとづつ」
???「ねえ!だったら僕の仕事受けない!?」
シャルティエル「ん?…」
ギルドのおやじ「おい、コメット!」
コメット「誰も受けてくれなくて。期限が今日までなんだ…。腕に覚えがあるんだったら草むしりとかよりは割のいい仕事だと思うよ?」
ギルドのおやじ「やめとけ兄ちゃん。その仕事は余りに危険が大きすぎる」
コメット「ちょっとマスター!そういうのやめてよ。受けるかどうかはこの人たちが決める事でしょ?」
ギルドのおやじ「だがなあ…」
ムサシ「まあまあ、依頼書みせてもらっていいすか?」
ギルドのおやじ「ああ」
ムサシ「フォルトゥム山すか…、あの辺ではベルターナ軍がラニアからの撤退時に廃棄したシューターが最近見つかったって話でしたよね?」
ギルドのおやじ「ああ。近くギルドと軍の合同で大規模な回収作戦行われる。とはいえ、耳の早い盗賊がうろついているからな、個人で下手に手を出せばただの餌食になるだけだ」
ムサシ「でもこの依頼、その前に回収するって…相当無茶が書いてありますよね…あの辺りを根城にしている山賊も黙ってないでしょうし、そんな中少数でシューターを持ち帰るって……これシューター研究室の正式な依頼なんすか?」
ギルドのおやじ「……ああ、そうだ。」
ムサシ「シャルさん、この仕事やめといた方が良いっすよ…これ」
シャルティエル「……草むしりよりはやりがいがある」
コメット「やった!お願いね」
ギルドのおやじ「その娘の事は任せた」
ムサシ「……了解っす」
■戦闘準備画面へ
■戦闘前会話
コメット「分かる?シューターの魅力っていうのはさあ。あんな鉄の塊が自走するんだよ!?
前の戦争でさあ!ラニアの王都をベルターナが制圧した時、すごかったんだよ?シューターがずらっと並んで……はあ……尊い……
と・く・に、前の戦争のタイフーン!――知ってる!?あれこそベルターナの技術力とラニアの気候が生み出した最高のシューター!あれと僕が初めて出会ったのは3年前…
いつまででもシューターを眺めてたかったんだけど、お母さんが外に出してくれなくってさ。我慢できなくなって…こっそりシューターを見ようと思って夜に出歩いてたんだ。そしたら何を見たと思う?ベルターナの兵隊に物々しく運ばれていく見た事のないシューターがあって…それが運命――僕の運命に出会ったのさ!
クインクレインでもファイアーガンでもサンダーボルトでもエレファントでさえなくて!
重厚で、荘厳で―――はあ…今思い出してもため息が漏れちゃうよ。タイフーン……」
コメット「それで、戦争が終わってシューター研究室が立ち上がって…これはもう入るしかないよね?そこまでは…そこまでは良かったんだよ!
でもね!でもね!……折角僕に合った職場が見つかったと思ったのに!
ベルターナが置いて行ったシューターの改装とか修復とか研究とか、もちろん独自のシューター開発も興奮するよ?
フィクスとフェルムは良かったよ…試行錯誤と改良を繰り返して新しいのを作る。満足のいく出来の物が出来たし、試し撃ちは楽しかったなあ…
それで、やっとラニア独自のシューターが出来て、さあ!これから!って……
それをさー!
除雪用のシューターって何!?役に立つかもしれないけど!そうじゃないでしょシューターっていうのは!折角の剛性をあんなことに…信じらんない…あんなの……あの所長!」
シャルティエル「……」
レア「……」
ムサシ「偵察完了っす……どうしたっすか?」
レア「お帰りムサシ。コメットの話が長いよー……」
シャルティエル「……」
ムサシ「あー…――で、いいすか?
案の定シューターを狙った盗賊がいるす。
敵の数とこっちの数を考えると、正面衝突は無理があるんすよ。あくまで無理のない範囲で動くべきっす。レアさんは正面突破の可能性はあるっすけど、今回は全体的なサポートに回って貰った方が良いと思うっすね」
レア「オッケー。任せといてよ」
ムサシ「んで、俺が敵を引き付けて、コメットさんがシューターで敵を減らして、そのフォローにシャルさん。今の戦力だとそんなところだと思うんすけど。これだと攻め手に欠けるんすよ」
シャルティエル「……あと一人いれば違ってくるか……」
ムサシ「ま、もっといい手なんていくらでもあるとは思うっすけど」
レア「ある程度シューターを回収したらさっさと離脱してしまうのが一番いいんじゃない?」
シャルティエル「……」
レア「どうする?シャル」
シャルティエル「わかった」
■戦闘
勝利条件:特定離脱
敗北条件:シャルティエルorレアの死亡
敵:ビコード山賊団
ビコード山賊団×2
レベル:6
クラス:盗賊
持ち物:鉄の剣 クインクレイン(D)
HP22 力5 魔力0 技6 速さ11 守備1 幸運0 魔防1 体格10 移動6
戦闘力:
鉄の剣:攻撃力10 命中 攻速11 回避22 必殺3 必殺回避0 防御1 魔防1
ビコード山賊団×4
レベル:5
クラス:ソルジャー
持ち物:鉄の槍
HP24 力5 魔力0 技7 速さ6 守備6 幸運1 魔防0 体格10 移動5戦闘力5
戦闘力
鉄の槍:攻撃力12 命中94 攻速6 回避13 必殺3 必殺回避1 防御6 魔防0
ビコード山賊団×8
レベル:6
クラス:山賊
持ち物:鉄の斧 手斧
HP28 力8 魔力0 技5 速さ6 守備2 幸運2 魔防4 体格15 移動5
戦闘力:
鉄の斧:攻撃力21 命中86 攻速6 回避14 必殺2 必殺回避2 防御2 魔防4
手斧:攻撃力20 命中71 攻速6 回避14 必殺2 必殺回避2 防御2 魔防4
BOSS:ムノス
レベル:1
クラス:ウォーリア
持ち物:鋼の斧 鋼の弓 エレファント(D)
武器レベル:斧B 弓C
スキル:なし
HP:45 力:11 魔力:0 速さ:8 技:5 守備:3 幸運:0 魔防:5 体格:15 移動:6
地形効果:なし
戦闘力:
:攻撃力22 命中75 攻速8 回避16 必殺2 必殺回避0 防御3 魔防5
:攻撃力20 命中80 攻速8 回避16 必殺2 必殺回避0 防御3 魔防5
◆敵増援
15タ-ン目まで毎ターン出現
山賊×2
ソルジャー×1
傭兵×1
レベル:6
クラス:傭兵
持ち物:鉄の剣
HP22 力6 魔力0 技5 速さ7 守備2 幸運2 魔防0 体格10 移動5
戦闘力:
鉄の剣:攻撃力11 命中101 攻速7 回避16 必殺2 必殺回避2 防御 魔防
・隠れた財宝:地形:シューターに止まると自動入手。
クインクレイン
ファイアーガン
ストーンヘンジ
サンダーボルト
エレファント
各一つづつ。
■攻略情報
シューターを回収しつつ離脱を行うマップ。
ただし攻めすぎるとあっさりやられてしまう。敵の斧6/剣2/槍2といった感じなので、
基本的にはムサシが敵を引き付ける事になるが、ソルジャーを相手にする事になると押し切られる。
基本的には危ない相手をコメットとレアで処理しつつシャルティエルでがサポートを行うというのが基本。
また、シューターを全て回収する場合、難易度はかなり高くなるので注意。
ほどほどに回収して離脱する事を目標とするべき。
■戦闘中イベント
・開始1ターン冒頭
盗賊「兄貴!なんだかよくわからん奴が来てますぜ!?」
ムノス「なんだ?ここいらの回収はまだのはずだろう」
盗賊「それが、少ない数でして…」
ムノス「まあ、いい…俺たちはシューターの回収が目的だ。適当に追い返せ」
・開始2ターン目、フローレ青ユニットで登場。
フローレ「……やっと、追いついた」
・フローレとの会話
シャルティエル
シャルティエル「……お前は?」
フローレ「あたしはラニアの兵士フローレ。あなた達、ここは危険です。すぐに離れてください」
シャルティエル「悪いけど、仕事だ」
フローレ「仕方ありません。離脱を手伝いましょう」
レア
フローレ「……そうか、お前が」
レア「んー…何か用?」
フローレ「あたしはラニアの兵士…手伝いましょう」
レア「何考えてるかわかんない子だなー。ま、よろしくね」
■ボス初戦時
ムノス「なんだあ?お前ら?」
■ボス撃破時
◆通常
ムノス「すまねえ、ボス……グフ…」
■エンディング
背景・洞窟
コメット「ヒャッホホイ!フィャッフォイ!シューター…ああ、シューターがこんなに…」
シャルティエル「……良かったな」
コメット「じゃあ、僕はこれをもって研究室に戻るよ。これ報酬!まったねー!」
コメット、去っていく。
ムサシ「なんか……疲れたっすね」
フローレ「………これで良かったのか…?」
レア「帰ろ…ね?」
シャルティエル「……そうだな」
7000ゴールドを手に入れた。
◆
カーティス王「よく来てくれたモンテーロ将軍。長旅ご苦労であった」
モンテーロ「もったいなきお言葉ですカーティス王。此度は法皇様よりラニア支援部隊の指揮を拝命しました。改めまして、モンテーロ・オルフェンと申します」
カーティス王「将軍には12年前の大冬の際は世話になった。3年前の戦争でも活躍したと聞いたが」
モンテーロ「かつての戦争では主力部隊の一部隊を率いておりました。さすがに1将軍としての活躍の範囲を出るほどの物ではありませんが。
それよりもカーティス王は前王を失ったラニアでベルターナに抗い続けておられたとか」
カーティス王「褒められた方法ではなかったがな…それでも、誰かがやらねばならない事だった。王を欠いたまま戦後を迎えればラニアの大冬など比べ物にならない混乱を招いた事だろう」
モンテーロ「フォルテュナ王の事はセイシェルにも……」
カーティス王「否。アレは仕方のない事であった。むしろエイル公子には感謝している。
……あれから3年。戦後の復興はラニアどころか大陸全体で完全ではなく、異形なる存在は空に浮かび、それを撃墜するためのパーシュパタが建造されようとしている。
…このまま選択を誤れば、再びこの大陸は戦禍に覆われるやもしれんのだ。そなならない為にも将軍の活躍にも期待している」
モンテーロ「御意」
カーティス王「大臣、将軍をお連れしろ。お互いの国の為、その活躍に期待する。」
大臣「畏まりました」
大臣、登場。モンテーロと共に去る。
ミケイル「くくく…さすがは王。セイシェルの軍人相手に、あの様とは」
カーティス王「何用だ、ミケイル。」
ミケイル「すべては上手くいっている。教団の規模は拡大し、マクダレーナ様の器も問題はない。そだが、足りないものがある」
カーティス王「……良いだろう。私とてマクダレーナ様のおかげで王となった身。新たに物資を都合しよう」
ミケイル「物分かりが良い。…あなたは王の器ではないが心配なされるな。まもなくマクダレーナ様がお帰りになる。身の丈に合わぬことをして心を痛める必要がなくなるのだ」
カーティス王「さすればラニアが大陸の覇権を握ることも不可能ではない、か。……盤石とするための最後の障害を排除し、憂いを断つ……」
ミケイル「その通り。それもすべては貴方が我らに場所と物資を提供してくれたが故の事。これからも良い関係を期待しているぞ」
カーティス王「……」
To be continued……