mm

追憶の守護剣:支援会話

2016/03/27 (Sun) 21:22:54
支援会話投稿します。

物語の仕掛けとして使おうと思ってるので、上げてこうと思います。

テスト的な面も込めて赤緑(追憶)の。しかし仲いいなこいつら。



モンテーロ×メルツェル

・C

メルツェル「よう、モンテーロ」
モンテーロ「お互いに無事なようだな。……なんだその包みは」
メルツェル「ん?そこの村で買ってきた。串焼きだ、旨いぞ。食うか?」

モンテーロ「必要ない。騎士たるもの主に尽くす事こそ第一だ。
戦いの最中に娯楽にかまけている暇などない。マルギット様の騎士だというのならもっと自覚を持て」

メルツェル「ちゃんと敵に見つからないとこでやってるっての。息抜きも大事だぜ?」

モンテーロ「心構えの問題だ」

メルツェル「相変らずまじめなやつだな。趣味の一つぐらいねえのか?」
 メルツェル、去る。

モンテーロ「……ぬかしたな、メルツェル」



・B


モンテーロ「メルツェル」
メルツェル「どうしたお前?その大量の武器は」
モンテーロ「少し前、お前は自分(モンテーロの事)の事を無趣味だと言ったな?」
メルツェル「まあ、はずみで言ったかもしれんな」
モンテーロ「見ろ、自分の趣味はこれだ」
メルツェル「それが、か?」
モンテーロ「そうだ、見ろ、この素晴らしい武具の数々を」

メルツェル「まあ、確かに見たところ良いもん揃いみたいだが」

モンテーロ「この剣は、この刃紋様の美しさもさることながら、切れ味も申し分ない。誰の作だと思う?
あの名工エルアリアスだ。並みの技術ではない。ベルニアにいたのならば知っているはずだ。
まるで神話に出てくるような武器を想わせる……あの若さだ、伸びしろにも期待ができる。
彼女ならば本当に神話に出てくるような武器を作ることもできるのではないのか、そんな想像も膨らむ」

メルツェル「ああ、そうかい……。というか、いったいどこに持ってたんだ?こんなたくさんの武器」

モンテーロ「ふふふ。そしてこの槍は熟練の業が一目見て垣間見える。
そう、つまりは鍛冶師がその一生をかけて培った技術を……」

メルツェル「あー、もう分かったての。付き合い切れん……」



・A

メルツェル「よう、無事かい、相棒」
モンテーロ「相棒?」
メルツェル「もう2年コンビを組んでるんだ。いいだろ?」
モンテーロ「そういえばそうだな。確か、ラニアの大冬の頃だったな」
メルツェル「あの頃は若かった、今はそう思う」
モンテーロ「いや、ただ一人でも戦うお前はまぎれもなく騎士だった。
だから法皇様も正式な騎士として国に迎え入れてくださったのだ」
メルツェル「あんなもんただの八つ当たりだっての。俺は
いろいろあったが、ただ、マルギットに惚れるには充分だったさ」

モンテーロ「惚れる、か……」

メルツェル「一応言っとくが恋愛感情はないぞ。……あいつは俺が触れるには少し眩しすぎる」
モンテーロ「……失礼な話だな。自分も人のことは言えないが」

メルツェル「んで、最近思うんだが、別にマルギット様にこだわる事はねえんじゃねえか、って思ってな」
モンテーロ「なんだと?どういうつもりだ。さすがに口が過ぎるぞ。自分たちはマルギット様の」

メルツェル「まあ、聞けよ。王が変わってまったく別の生活になっちまう事があるだろ?」
モンテーロ「そうだな」

メルツェル「もしも主が変われば俺たちの行動も変わっちまうのか?違うだろ。
俺たちは、マルギット様がいなくてもマルギット様の理想を守るべきなんじゃねえか?
それが、臣下として……いや、マルギットと言う人間に惚れた人間の義務だって思う」

モンテーロ「なるほど……だが、そうだな。一つだけ」
メルツェル「なんだ?」
モンテーロ「自分たちはマルギット様になる必要はない。自分のまま自分なりの理想をなせばいい。
それは誰が主でも変わりはしない」

メルツェル「お前の口からそんな言葉が聞こえるとは思ってなかったぜ」
モンテーロ「ふ、見た目ほどつまらん人間ではないぞ。自分は」


メルツェル「そうだ、串焼き食うか?また買っといたんだ」
モンテーロ「後で貰おう。物を食べるときは落ち着いて食べたほうが良く味わえる」
メルツェル「ふ、そうだな。じゃ、行こうぜ相棒」
モンテーロ「ああ」

Pass :
mm

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2016/04/25 (Mon) 20:28:22
名無しさんへの回答も込めて。

Aはもう少しお待ちください。



マルギット×リフィル


・C

リフィル「マルギット様、大丈夫ですか?」
マルギット「ああ、大丈夫だ」

リフィル「本当ですか?
また困っている人を見つけたりしていませんか?また作戦を無視して単騎で戦おうとしていませんか?
また敵を自分に引き付ければと考えていませんか?」

マルギット「ずいぶん、具体的だな」

リフィル「最近は厳しい戦いが続いています。無理をしないか心配なのです」

マルギット「だが、私だけ楽をするわけにも行かない」

リフィル「ええ。少々は結構ですが。少し目を離した隙に単騎で戦っていた時は気が遠くなりました」

マルギット「……あの時ばかりは大勢の敵よりリフィルの方が怖かった」

リフィル「一度や二度ではありませんでしたが?」

マルギット「そうだった?」

リフィル「本来は貴女が敵陣を撹乱し、乱れた敵をモンテーロとメルツェルが討ち取る。
私は戦況を把握し、臨機応変に杖を使うか魔法で火力支援を行うか……
確かに周囲には貴女が単騎で戦っているように見えますがその実、計算された動きがあるわけです」

マルギット「ああ」

リフィル「少数で戦い手柄を上げる為に練りに練った戦術です。
そうして手柄を立てれば、貴女の発言力も高まる。幸い私たちもその策を実行できるだけの力があり、
貴女はセイシェルの守護剣の称号を授かりました。何が言いたいか、分かりますか?」

マルギット「……」

リフィル「な ぜ 本 当に、単騎で行動することがあるのです?」

マルギット「すまない。あの時は一刻を争う状況だった」

リフィル「そのたびに聞いてます。貴女は他人の事ばかりで自分の事をおろそかにしている。
せめてひと声かけてください。信用されていないみたいで嫌じゃないですか」

マルギット「それは…すまない。それでも毎回、助けてもらってると思う」

リフィル「当たり前です。貴女の行動ぐらい大体わかります。何を思ってそんな事をしているのかも知っています。
だから私は止めるに止められません。けれどせめて、もっと体を大切にしてください。貴女はエスナールの当主なんですから」



・B


リフィル「マルギット」

マルギット「どうしたのリフィル」

リフィル「申し訳ありません。この前は少し言い過ぎました。それに、古い話を蒸し返すべきではありませんでした」

マルギット「いや、いい。たまには釘を刺してもらわないとな」

リフィル「……。
お詫びと言っては何ですが、こちらを。この前に立ち寄った街で買いました。着けてみてください。」

マルギット「ん?これは髪紐か。銀、青、白、赤、黒、……随分たくさんあるな」

リフィル「ええ。たまにはご自分で選ばれるのもよろしいかと」

マルギット「しかし、派手ではないか?あまり戦場でに着飾るのも……
それに、こういうのはソフィアの方が得意だろう……」

リフィル「そこは大丈夫です。上手く目立たずその御髪と鎧に合う物を選んでおきましたから。
ソフィア様への土産は別に確保してあります。
ファレンシス家のマリーアン様も上手く着飾っておられますし。折角ですから息抜きも兼ねて、いかがですか?」

マルギット「いや、だが、この手の物はどうにも……舞踏会のドレスもお前に任せきりだ。慣れないことをするよりも……」

リフィル「ですからなおさらです。
……同性の騎士から聞いた話ですが、どうせ命を掛けるのなら邪魔にならない程度に着飾りたい、と。
真面目な者達からも規律を乱さない程度の物ならばむしろ好まれているようですよ。……様々な人の心を知らずして、貴女の理想は叶わないのでは?」


マルギット「そうまで言われてしまっては……花の飾り?これは……」

リフィル「ええ、星の飾りと悩みましたが、貴女にはやはりこちらだろう、と」

マルギット「そうか……分かった。……この色が良い」

リフィル「それですか。いいですね」

マルギット「つけてくれる?……私は不得手だからな」

リフィル「はい、喜んで」

マルギット「……」
リフィル、マルギットの後ろに移動する。

リフィル「こうしていると、昔を思い出しますね、マルギット」

マルギット「……まだ、そう呼んでくれるのだな」

リフィル「もちろんです。確かソフィア様が生まれる前でしたか、呼び捨てにするように言われました。
立場上あまり好ましい事ではありませんが……私としては嬉しい事です」

マルギット「ありがとう。リフィル――私に仕えてくれて」
Pass :
名無しおばさん

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2016/04/26 (Tue) 19:25:38
モンテーロ×メルツェルの男の友情が眩しい……男の友情ってどうやったら書けるの。。。
なんで私が書くと変な空気になるんだろう(ぼやき
あと実はひっそりとエルアリアスさん好きだったので名前が出てきて嬉しいです。

マルギット×リフィルの姉妹のようなやりとりありがとうございます。
そうよそうよ、女の子はもっとオシャレすればいいのよ!その方が士気も高まるってものよ!

気を張っているマルギットが心許せて年相応の姿を晒せる存在がリフィルさんだったんじゃないかと思うとキュンときます。
マルギットがアナ雪のエルサとかラプンツェルみたいなヘアアレンジして貰ってたら可愛いなぁ・・・私だったら髪紐の色は赤を推します笑

>自分のまま自分なりの理想をなせばいい
これソフィアに聞かせてあげたい……!
モンテーロさんもメルツェルさんもリフィルさんも尖ってるけど凄く優秀やなぁ・・・。
905年時はみんなどうしてるんやろ・・・。ソフィアと疎遠になったりゆうとかも想像すると切ないものがこみ上げてくる。
支援Aも楽しみにしています!
Pass :
mm

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2016/04/27 (Wed) 20:10:19
>男の友情ってどうやったら書けるの。。。

男になれば書ける(暴論)
私もまだまだですし、得意不得意もありますからこればかりは何とも言えません。

逆に、マルギット×リフィルは燃え上がれ俺の乙女よ!と叫びながら書いてました。

後ろから髪結いしてもらってる画は、何と言うかイイですよね……
どの髪紐の色が選ばれたのかはご想像にお任せします。
オシャレしたマルギット様とかほんとに可愛いと思う。

リフィルはこの時点で本当のマルギットを見ている数少ない一人として設定しています。
生まれた時から仕えてくれてますし、だいぶ精神的な支えになってると思います。


>エルママ
小ネタとして本編登場キャラをネタにしていこう計画その産物です。

こういう小ネタは本編も所々にちりばめています。
探してみてネ。



>>自分のまま自分なりの理想をなせばいい

優秀でなければ、マルギットに付き合うのは厳しいだろうなあとも思います。
無茶しますし。それに付き合えるぐらいじゃないと。

オルタナティブでは全員セイシェルにいますし、あっちでのソフィアが気楽なのはその辺の理由かも。
本編905年は……この辺は終章をお楽しみに、という事で。
Pass :
mm

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2016/05/07 (Sat) 14:16:09
マルギット×リフィルの支援レベルAです。

・A

リフィル「……」

マルギット「リフィル、どうした?まさか傷でも負ったのか?」

リフィル「あ、マルギット様。大丈夫ですこの通り。」

マルギット「……本当に大丈夫か?」

リフィル「いえ、私も疲れているんでしょうか。これではマルギット様のこと言えませんね。
……少し、昔を思い出していました」

マルギット「昔の事?」

リフィル「ええ、思えば貴女は昔はおてんばでした。曲がった事が大嫌いで、理不尽が許せなくて、お優しい……今と変わりません」

マルギット「……私は」

リフィル「私の素直な所感ですから、好きに受け取ってください。
覚えていますか?昔は私が貴女を守っていたのを。……今となってはどちらかというと私は守ってもらう側。杖を振るうだけですが」

マルギット「……」

リフィル「貴女はいつでもまっすぐで
そんな貴女を見ているうちに――いえ、生まれたばかりの貴女を抱いた時、私の運命は決まったのかもしれません」

マルギット「いったいどうしたの?リフィル…それでは、まるで」

リフィル「別れのあいさつのよう、ですか?」

マルギット「っ!なぜだ。なぜそんな事を」

リフィル「さようなら、マルギット。……なんて、冗談です」

マルギット「一体なんだ!冗談でもそんな事は言わないでほしい!」

リフィル「申し訳ありません。けれど最近考えるのです。
マルギット様はもう二年もすれば、未熟さも抜けて一人前の公爵となられるでしょう」

リフィル「……不安なのです。私があなたの道を閉ざしてしまわないか。
――私はさして才のある方ではありません。守護剣の鞘……法皇様より授かった異名もオマケのようなもの」

リフィル「鞘は合わない物ならば納めた剣を錆びさせる。……私はそうはなりたくはありません。ですから期を見て身を引こうかと」

マルギット「リフィル」

リフィル「?どうしました」

マルギット「本当にそう思っているのなら何故今にも泣きそうな顔をしている?」

リフィル「そう、ですか?気づきませんでした」

マルギット「エスナールの家を継げているのも、ラニアの大冬の初陣も、リフィルがいてくれたから……」

リフィル「それは貴女の意思です。私は少し頭を下げただけです。
……本当に正しかったかなんて分かりません。私が何もしなければ貴女はもっと穏やかな生き方を出来たかもしれない」

マルギット「私が選んだ道だ。後悔はない。
私が道を間違えなかったのはリフィルのおかげだ。少なくとも間違ってはいない道を選べたと思う。
それよりリフィルは使用人だったのに騎士になって私に付いて来てくれた。感謝しても感謝しきれるものではない」

マルギット「どうかこれからもずっと私の歩みも助けてほしい。…貴女が間違えたのなら私が正す。それなら安心できるでしょう?」

リフィル「ふふふ。普通それを言うのは家臣のほうですよ?……あはははは!本当に、本当にかないませんね」

マルギット「それはそうよ。あなたが私を生まれた時から知ってるように、私はあなたを生まれた時から知っているのだから」

リフィル「ああ……そうでしたね。…――約束します。必ずあなたへ報いる事を。どこまでも貴女にお仕えする事を」





優秀な主に仕えているとそれはそれで悩みがあるものですよね?

なんかもう、書いてて……何で死に別れちゃうんだろうなあって……




Pass :
名無しおばさん

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2016/05/08 (Sun) 16:09:35
ただいまー|・ω・*)ノ|Юガチャ
執筆お疲れ様です、支援会話待ってました!

>優秀な主に仕えているとそれはそれで悩みがあるものですよね?
あるある。
リフィルさんは思慮深い性格ですしね…悩むこといっぱいあるでしょうね。
でもリフィルさんいなかったらマルギットは多分メッチャ荒んでいたでしょうし、やっぱり彼女の鞘はリフィルさんだからこそ勤まるのよ!
年長者じゃなければ立ち回れなかった場面もあるでしょうし。

>何で死に別れちゃうんだろう
キャラを掘り下げれば掘り下げるほど切なくなる゚゚(゚´Д`゚)゚
本編どうなるか楽しみにしてます!
Pass :
mm

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2016/05/09 (Mon) 23:06:38
>名無しさん
おかえりなさい。

リフィルさんを気に入っていただいて、感激です。
追憶の守護剣の企画中にこんなキャラ勝手に追加してどうなんだろう?とガタガタ震えていたのも懐かしい思い出です。
割と普通の人と言う設定の筈がいつの間にかかなり有能な人になってました。

リフィルさんは後始末とかメンタルケアとか、諸侯に対しての根回しとか、そんな事をしてるイメージがあります。
他にはマルギット、ソフィア、エイルの三人が遊んでる時にお茶とお菓子の準備をしてる感じ。


>本編どうなるか楽しみにしてます!
震えて待て!(私が)

名無しさんの新作支援会話の方も期待しております。
Pass :
mm

ソフィア×リフィル

2016/08/08 (Mon) 15:32:13
支援投下します。

設定は大陸歴907年で統合編にリフィルが同行したら、というifです。

なんかもういろいろとご了承ください。
一応予定はありましたし、ページができてしまったので投稿いたします。
ソフィアって属性が氷の人と喧嘩するジンクスでもあるんだろうか……

大きいソフィアを書くのは初めてなうえどうしても深い所に迫らないといけなかったので、これは違うぞ!というご意見がおありでしたら遠慮なくお願いします。(特に名無しさん)


ソフィア×リフィル

C´


リフィル「お久しぶりです。ソフィア様」

ソフィア「……そんなに畏まらなくてもいいじゃない。今の私はエスナールの公妹じゃなくて、リフィルと同じ一人の騎士なんだから」

リフィル「失礼いたしました。ですがいくらご立派…になられたとは言ってもソフィア様はソフィア様ですから」

ソフィア「もう。お姉さまを相手にはもっと砕けて話していたと思うんだけど」

リフィル「……ええ、そうですよ?マルギット様がマルギットでしたから」

ソフィア「確かにいい主従だったと思うわ」

リフィル「一言では言い表せないでしょう」


ソフィア「……リフィルはお姉さまと肩を並べて戦っていたのよね」

リフィル「はい」

ソフィア「少し羨ましい。私は今までお姉さまの背中を追いかけてきたから」

リフィル「貴女はあのころ、同じ土俵に立つことを考えもしていなかったかと存じます。
それに結局、私には何もできませんでした。守る事も、共に倒れる事も……」

ソフィア「……」

リフィル「申し訳ありません。少し感傷的になりすぎました、失礼します。お怪我をされた時にでも呼んでください」

リフィル、退場。

ソフィア「あ…待って……」


・B´


ソフィア「っふ!」
ソフィア、縦に揺れる。

ソフィア「やあ!」
ソフィア、縦に揺れる

リフィル「……」

ソフィア「たあ!……リフィル?」

リフィル「鍛錬ですか?お疲れ様ですソフィア様」

ソフィア「一人だからただ剣を振るうだけだけど。しっかりエイルを守れるようにならないといけないわ。
それに、お姉さまはこんなものじゃなかった。そうでしょ?」

リフィル「…それは、そうですが。
鍛錬と言えば、杖を教える約束をしていましたね。結果として反故にしてしまいましたが。貴女が」

ソフィア「そうだったわね。でも、今はいいわ。いつか機会があったらね」


リフィル「……貴女は何のために騎士になったのですか?」

ソフィア「どうしたの、いきなり」

リフィル「マルギット様になるためですか?」

ソフィア「え……?」

リフィル「それで、そうやって己を捨てて己を犠牲とし、事を成して何の意味があるのです」

ソフィア「違うの!話を聞いて」

リフィル「私は貴女が騎士であることを認めません!
穏やかに生きていてほしかった、誰かになろうなどとしてほしくはなかった!」

ソフィア「勝手な事言わないで!そんな事私の勝手でしょ。それにお姉さまの事はあんなに応援してたのに!」

リフィル「っ……」

ソフィア「……」

リフィル「……すみません。冷静さを欠いてしまったようです。これでは【守護剣の鞘】の名が泣きますね」

ソフィア「…リフィルは……私より、お姉さまに生きていてほしかったの?」

リフィル「誰がそんな事を望むものですか!二度とそんな事を言わないでください!」

ソフィア「!…」

リフィル「私には今の貴女のありようを否定する事しかできません。マルギット様の在り方はマルギットだけの物ですから。
ですから、私の事はどうか放っておいてください。エスナール家は没落し、最早私たちは無関係です」

ソフィア「リフィル……」

A´

ソフィア「リフィル、私貴女に言いたいことがあるの」

リフィル「なにか御用でしょうか、ソフィア様。放っておいてください。そもそも貴女に合わせる顔など始めから無いのです」

ソフィア「それでも、聞いて」

リフィル「……」

ソフィア「この前リフィルに言われて考えたの。いろいろ考えたけど、
そんなつもりはなかったけど……確かに私はお姉さまになろうとしていたのかもしれない」

ソフィア「でも、そうだけどそうじゃないの。お姉さまが成せなかった理想を叶えて、それを守っていく。
今はまだ届かないけど。お姉さまの見る事の出来なかった世界を守る。それが私の理想だから」

リフィル「……でも結局、“お姉さま”なんですね」

ソフィア「ええ、そうよ。きっとそれは私の闇。だからこそ逃げないって決めたの。
だってそれが私だから」

リフィル「嗚呼、本当に、ご立派になられて……。それに比べて私は……」

ソフィア「ダメなんかじゃない。貴女は、お姉さま――誉れ高きセイシェルの守護剣の鞘。
それに、私にとっては――甘えさせてくれるお母様みたいだったから」

リフィル「……」
リフィル、微妙な表情。

ソフィア「どうしたの?何かおかしなこと言った?」

リフィル「お母さま……お母さま…。いえ、その……私は……
恐れ多いと言いますか、なんといいますか…」

ソフィア「お母さま?」

リフィル「もうそれでいいです。……いえ、そう呼んでもらっても構いませんが、だからこそ一つだけ約束してください」

ソフィア「なに?」

リフィル「貴女は、幸せになってくださいね」

ソフィア「!…」

リフィル「約束ですよ?でないと私、怒りますから」

ソフィア「それは怖いわ。昔からリフィルは怒ると怖いんだもの。……一番怒られていたのはレイスだったけど」

リフィル「そうでしたね。私が叱るとレイス様はよくモンテーロの部屋に逃げ込んでいました」

ソフィア「今でも仲がいいのよあの二人。レイスが成人のお祝いに剣をもらったって喜んでいたわ」

リフィル「ふふ……」

ソフィア「どうしたの?」

リフィル「いえ。ただ帰って来て良かった、と」
リフィル、ソフィアの頭をなでる。

ソフィア「え?」

リフィル「いいでしょう?」

ソフィア「…うん」



Pass :
mm

Re:追憶の守護剣:支援会話

2017/03/25 (Sat) 12:01:30
普通に追憶の守護剣支援会話を。
何度か方向転換してこのような形になりました。

マルギット×メルツェル



マルギット「メルツェル」

メルツェル「お、マルギット。どうした?」

マルギット「次は私と組んでもらう。いいな」

メルツェル「オーケー、任せな。お前が前衛で突っ込む、俺が後衛で援護する。いつもの奴だな」

マルギット「ああ。任せたぞ」




マルギット「メルツェル、少しいいか?」

メルツェル「これはこれは。麗しの我が君、ご機嫌麗しゅう」

マルギット「…慣れない事は止めなさい」

メルツェル「たまにはいいだろ?真面目な家臣っぽいのも」

マルギット「お前では質の悪い冗談にしかならない」

メルツェル「質の悪い冗談扱いかよ……」

マルギット「日頃の行いだ。それに何を言おうが改める気はないだろう。貴族の中で、お前の素行は評判が悪いようだが」

メルツェル「気が向いたら改めるかもしれねーぜ。貴族連中の苛立ちがお前じゃなくて俺に向かうならしめたものだ。で、何の用だ」

マルギット「まったく、お前は。
…特に用はないが、お前が私の家臣となってもう2年たつのだな、と」

メルツェル「ま、そんなもんだな」

マルギット「ラニアの大冬からここまで。付いて来てくれるとは思っていなかったが」

メルツェル「貴族は嫌いだが、お前は面白いと思っただけだ。…まあ、第一印象は貴族のお嬢さんが何をいまさらノコノコと、評判でも上げに来たか?って思ったもんだが」

マルギット「あの時のお前は本当に容赦がなかった。いろいろな事を言われたものだ」

メルツェル「ベルニアの王族貴族の評判の酷さぐらい聞いたことあるだろ?俺が貴族が好きな訳ねーだろ」

マルギット「それは……自由騎士として大陸を巡っても変わらなかったのか?」

メルツェル「まー、そうでもあるが。……そう簡単に解消されなかったのさ俺の場合」

マルギット「そうか。そんなお前が私を本気で諫めてくれるから、私は慢心せずに居られるよ」

メルツェル「そんなんじゃねーよ。言いたいこと言ってるだけだ」

マルギット「お前を失望させない主になって見せると心に決めている。それも私の、思いの一つだ」

画面から二人が消える。メルツェルが再びあらわれる。


メルツェル「……。なんか勘違いしてんじゃねーだろうな、あいつ」






マルギット「……」
マルギット目を閉じている。。

メルツェル「おーい、マルギット。パン買ってきた。卵と砂糖の甘い奴。一つどうだ?……ん?」

マルギット「……メルツェル?」

メルツェル「お前……寝てたのか?」

マルギット「そのようだ」

メルツェル「疲れてるみてーだな。とりあえずこれ食え。甘いものはいいぞ」
マルギットにパンを押し付けた。

マルギット「ああ、ありがとう」

メルツェル「後は、温かいミルクでも…っと、水しかねーや。わりーな」

マルギット「私は……情けないな。少しの疲れで眠ってしまうとは」

メルツェル「少し、じゃねーだろ。無理し過ぎだ。
そんな泣き出しそうな顔しやがって。いつものことと見逃してもらえると思うなよ?」

マルギット「そう、か。気が緩んでるみたい」

メルツェル「いっつもためギリギリまで込みやがって。俺たちにも相談してくれてもいいだろ」

マルギット「……だが、いつも弱みを見せていては、何も…
本当はたまに自分が本当に正しいのか、分からななくなる。けれどそんな事では」

メルツェル「謝られたところでなあ……しゃーねーな。気を紛らわすのに丁度良い話、してやるよ」

マルギット「…?」

メルツェル「俺が王族貴族を嫌いなのはベルニアの王が余りにも愚かだったからだ。国を出りゃましな奴もいるかと思ったが、そんな奴は見つけられなかった。
だがいつだったか、ベルニア王がある意味完全な王だって気づいちまった。何もせず望まれるままただ憎まれていればいいからな。それでまだましな連中が上手く政治をする。王という機能としては下手にいい君主より完全だろ?」

マルギット「それは」

メルツェル「民も民だ。その構造を受け入れてた程度は違ってもどの国でも同じだったさ。こんな馬鹿な話もないだろう?
だれも、酷い今を生きるという事に迷いがなかった」

マルギット「……」

メルツェル「けれど、今を生きる事が精一杯なのも分かるさ。仕方がないと言えばそうなんだろうよ。誰もがだれも強くいられる訳じゃねーからな」

マルギット「メルツェル、お前は」

メルツェル「マルギット。お前はこんな世界で必死で迷って、足掻いていた。だったら付き合ったやるのも悪くないって思った」

マルギット「それが、私に付いて来てくれた理由……」

メルツェル「お前が迷い、足掻き続ける限り、俺はお前の家臣であり続けると決めてる」

マルギット「本当に、良いの?私が迷っていても」

メルツェル「だから、いいんだよ。どれだけ迷っても、間違っても。それを好んでる奴が少なくともここに一人いる。
本当に間違えたら俺が叩き直す。それぐらいならやってやるよ」

マルギット「ありがとう、メルツェル……」

メルツェル「ああ」



Pass :
mm

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2018/01/09 (Tue) 22:48:10
悲しみのない世界を望む者
裏を返せば悪を葬る幽鬼となる

失った以上の物を望む者
裏を返せば痛みを与える悪夢となる


という訳で支援会話投稿!

マルギット×アビゲイル


アビゲイル。
マルギット、アビゲイルの周りを行ったり来たり。

アビゲイル「あのー?マルギット様、何か御用ですか?」

マルギット「…トーヴェの傭兵の戦い方を見ていた」

アビゲイル「じゃー、いかがです?私の戦いぶりは」

マルギット「本当に強さは申し分ない。トーヴェの傭兵は皆そうなのか?」

アビゲイル「大事なのは
それ以上に、トーヴェの傭兵は依頼主を決して裏切らず、最後まで依頼を遂行する信念を持ってるんですよ」

マルギット「なぜそこまで出来る?」

アビゲイル「生きるためと国の為ですよ。ここだけの話トーヴェは独立してまだ10年と少し、まだまだ若く、裕福ではない国です。
そんな国を大きくできる……胸が高鳴りませんか?」

マルギット「……」

アビゲイル「じゃあ、今後ともトーヴェの傭兵を御贔屓に」





少女マルギット概念
マルギットの考え。
やんわりアビゲイル。


マルギット「…アビゲイル」

アビゲイル「あら、マルギット様。ご機嫌いかが?」

マルギット「私もトーヴェに出来る事がないだろうか」

アビゲイル「はあ、なに?藪から棒に」

マルギット「…すまない。他所の国の話だった、私がやすやすと口を出していい事ではない、んだが。
…リフィルにもよく叱られる」

アビゲイル「まあ、叱られるでしょうね…
今のところ、出来るだけ多くの仕事を回してくれれば。あっと、他の六大貴族の方を紹介してほしいかも。
なんにしても、この仕事が終わってから、私の働き次第で結構ですよ?」

マルギット「……分かった。約束しよう」

アビゲイル「ありがとうございます。このご恩は決して忘れません。それでは失礼します」
アビゲイル、フェードアウト。

マルギット「ちょっと、」
マルギット、退場。

アビゲイル「…タチの悪いお嬢様、なんだなあ」






アビゲイル「あ!マルギット様、何か御用ですか?肩でも揉みましょうか?」
営業スマイル。

マルギット「アビゲイル、貴女は私の事避けていないか?」

アビゲイル「貴女に出来る支援を約束していただいたのです。どこにそんな要素があるでしょうか?」

マルギット「あまりふざけて欲しくはない」

アビゲイル「……私達はあくまで傭兵と雇い主。分かってるよね?」

マルギット「分かっている。けれど、貴女は身分を気にするようには見えない」

アビゲイル「もちろんそこじゃないよ?ただ、これ以上のお節介は受け取れないってだけかなあ。エスナール卿」

マルギット「…お節介?……」

アビゲイル「悪い人なら貴女の人の好さにかこつけて騙したりするから…」

マルギット「でも、貴女はそんなことしないでしょう?アビゲイル」

アビゲイル「みんながみんな、そうだと思わないでよ?」

マルギット「そんな事は分かっている。けれど、そうであっても…たとえ悪であっても切り捨てて良い訳がない」

アビゲイル「切り捨てた以上の利益があればいいだけの事でしょう」

マルギット「……そんなの、」

アビゲイル「私はトーヴェをベルターナやセイシェルに引けを取らない強国にしたいと思っている」

マルギット「――」

アビゲイル「私の夢は、いずれ貴女の敵になるかもね?」

マルギット「…………いいえ、いいえ!――今の貴女は、そうじゃない。
      アビゲイル。もし貴女が無意味に誰かを苦しめるようなら、私が止める」

アビゲイル「…へえ?」

マルギット「させない。たとえ私と相容れなくても、今の貴女の思いは……」

アビゲイル「…分かった分かった。うん、もうそれでいいか。思った以上にタチの悪いお嬢様だなあ」
アビゲイル、笑顔に。

マルギット「…もしかして、貶されている?」

アビゲイル「ただの感想。他意はないって。ちょっと口は悪いかもだけど…。どうした?そんなに愉快そうに」

マルギット「なんでもない。ただ、こんな風に喧嘩するのが、何故だか愉快なだけ。…おかしい?」

アビゲイル「ううん。本当に、なんでもない話だねえ」



以上!












アビゲイルに闇へ落ちたマルギットを救う義理はない。
――もし、義理があるとすれば、それは闇に堕ちない事だ。
「ただでさえ大変なのに、背負った物が増えちゃったなあ。ほーんと、タチの悪いお嬢様だなあ……」
失った以上の利益がなければそれは嘘なのだから。


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あんみつ

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2018/01/16 (Tue) 16:04:28
滅茶苦茶間空いてしまってすみません。今年もよろしくお願いします。

>マルギット×アビゲイル
マルギットの甘さが伝わりますね。
純粋で真っすぐで、全てに憐れみ感じてしまう。
……美徳ですが、度を過ぎれば毒というか。傲慢というか。
確かにタチの悪いお嬢様……ですね。
(相手が道をたがえたら自分が正す、と言うクセに自分が間違えたら正して欲しいとは言わないこと含め)
Pass :
mm

Re: 追憶の守護剣:支援会話

2018/01/19 (Fri) 20:50:19
>あんみつさん
今年もよろしくです。

今回のテーマは赤の他人から見たマルギット、ですからねえ……
ギットネキはまだ発展途上で本編エイルよりも若いですし、この先の成長に期待するしか……
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